早期退職でiDecoを使うのが得かを考えてみます。
iDecoを使うには、国民年金を払う必要がありますが、これは将来の年金が増えるので損とはしないことにします。
■想定ケース
・50歳で早期退職
・アルバイトはしない、もしくは所得控除以内
・確定拠出年金は2万円を28年間拠出、年利4%で50歳時1235万円保持、60歳時点で1828万円
・50歳から月67,000円(国民年金の付加年金を出すため最大より1000円少ない)を拠出
60歳時点で987万円
・iDeco拠出分以上の株取引利益がある。源泉徴収を選択し、住民税は不申告とする。
■利益計算
1.社会保険料控除効果 10年
67,000円×12ヶ月×15%(株所得税率)×10年=121万円
2.非課税効果(受取時にかかる税金は後で考慮)
DC分 (1828万円-2万円×12ヶ月×28年)×20%=231万円
iDeco分 (987万円-67,000円×12ヶ月×10年)×20%=37万円
■無税での受け取り枠
一時金:40万円×10年=400万円 (1828万円+987万円-400万円=2415万円)
60歳~64歳までの年金受取 105万円(65歳までの控除枠)×5年=525万円 (2415万円-525万円=1890万円)
1890万円÷155万円(65歳以上の控除枠)=12.2年
最大75歳まで繰り延べして10年なので、2.2年分341万円分の税金は払う必要があります。
その分拠出を少なくするなど対処すれば問題ないとは思います。
987万円-341万円=646万円
これを逆算して積立額を出すと、月43,871円とでました。
この額での利益計算すると、
1’.社会保険料控除効果 10年
43,871円×12ヶ月×15%(株所得税率)×10年=79万円
1と1’の差額が42万円
2’
DC分 (1828万円-2万円×12ヶ月×28年)×20%=231万円
iDeco分 (646万円-43,871円×12ヶ月×10年)×20%=23万円
2と2’の差が14万円
差の合計56万円が341万円の16%であるので、拠出額を減額した方がお得になりそうですね。(195万円までの所得税は5%なので、税金自体は15%と安くなりますが、住民税非課税世帯のメリットを捨てることになるので。)
年金受取を75歳まで繰延したくない場合は、同じようにiDecoでの掛け金調整すれば最適化できますね。